今、子どもたちが「イルカの耳」を必要としている理由(わけ)
私たち大学生は「子ども社会の普通」については、年齢的に近い立場から見えてくる部分もあり、その視点がお役立てできればと思っています。日頃SNSを活用した活動において、子どもたちが自分の気持ちや感情を大人に伝えようとしても大人側に汲み取ってもらえない、という声をよく耳にします。
特に、子どもたちが日常的に経験する「子ども社会の普通」は、大人世代には理解しにくいことが多いのではないでしょうか。例えばLINEグループから外される不安から深夜までスマホを使い続ける子どもの心、「既読スルー」を極端に怖がり、人間関係に過度な気遣いをする心など、SNSで24時間、人間関係マネジメントをしているのが今の子どもたちです。
子どもたちは自分が悩みを抱えている背景を説明することなく、直情的に自分の気持ちや要望を伝えようとします。そのため、大人にはその必要性や重要性が伝わりにくくなってしまうこともあるでしょう。しかし、私たちZ世代は自らの年齢と近しい子どもたちの「直情」や「普通」を受け止めてあげられる感覚を持ち合わせています。特別な説明をされなくても意図を理解し、共感することができます。
このように、大学生の力は、子どもたちの声をより深く理解して、誰でも分かる言葉に翻訳し、大人たちへ子どもたちの本音を伝える橋渡しになることができる。子どもたちが「生きやすい」と思える社会を目指すのが、「イルカの耳プロジェクト」を立ち上げた背景です。
私たちは日々、子どもたちが本当の気持ちを理解してくれる「イルカの耳」のような存在を求めていることに気づきました。そして、その役割を果たせるよう活動を続けています。
イルカの耳研究会メンバーが所属する大学
・大阪大学 ・九州大学 ・東京大学 ・法政大学他(五十音順)
イルカの耳研究会メンバーが携わった主な公共事業(OB,OG含む)
文部科学省 | SNSを活用した相談体制の在り方に関する調査研究(2019~2021) |
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内閣府 | 子ども・若者総合相談センター強化推進事業(2019) |
浜松市 | 浜松市SNSを活用した若者相談支援事業(2020~2023) |
愛知教育大学 | 愛教大こころサポート「ノンステップ」 |
熊本連携中枢都市圏 | こころの悩み相談@熊本連携中枢都市圏(2021~) |
大阪府教育センター | すこやか相談@大阪府(2021、2022、2024) |
福岡県 | おいでよ きもちかたりあう広場/メタバースを活用した居場所づくり(2023~) |
福岡県 | きもちよりそうライン@福岡県(2022~) |
熊本県 | 熊本県SNSを活用したこころの悩み相談(2022~) |
西東京市 | こころHale・Hale@西東京市(2021〜) |
西東京市 | いこいーな窓口@西東京(2023〜) |