定義・役割
イルカの耳プロジェクトとは、大学生が中高生をはじめとした子どもたちの声に耳を傾け、心の拠りどころとなることで、子どもたちが安心して暮らせる「第三の居場所」を目指す取り組みです。
子どもたちの生の声を、大学生という近い世代で受け止め、専門家の知見も交えながら子どもたちの気持ちを受け入れ、その背景や原因を模索しています。
こうして得られた情報や分析結果をもとに、大人に伝えられる形で子どもたちが必要としていることや改善点を提案し、こどもまんなか社会につながる仕組みづくりを目指します。
従来のSNS相談とは違うこと
mimiは「ピアチャット事業」です。「SNS相談事業」ではありません。
重篤な悩みを持った子を対象とせずに、ピアサポートの観点で「大学生と中高生の自然な会話」から本人すら気づいていない課題を見つけ出すことがミッションです。「誰ひとり取り残さない」理念のもと問題が深刻化する前の早期発見、早期ケアのできる環境を整えます。
重篤な案件は基本的には自治体が主催するSNS相談につなげますが、ネガティブな発言が子どもからあった場合は、大学生が専門家に相談できる環境を整え、大学生では判断に迷うようなケースにも安全に対応できるようにしています。 緊急的な事案については、大学生から専門家へ対応を移行できる体制も整備しています。しかしmimiは、大学生が運営をしているので重篤な案件は対応しないスタイルとなります。mimiの運営中は、専門家が会話を巡視して適切な対応がされているか確認し指導可能なシステムを導入し、将来の教師やカウンセラー育成の役割も担っています。
私たちは、なぜこれをやるのか
近年、子どもの見守りに対する社会的関心が高まっています。学校現場、自治体、研究機関、そして多くの関係者が、子どもたちの安全と心の健康を守るために様々な取り組みを進められています。
私たちは2019年からSNS相談事業に携わり、数多くの子どもたちとの対話を重ね、先輩方からの情報も含めて検討する中で、従来とは異なる見守りの考え方の必要性を感じるようになりました。それが「優先救済型見守り対応」という発想です。
「優先救済型見守り対応」では、子どもたちの状況を二つの段階で捉えます。既に重篤な状況にあり緊急対応が必要な段階と、重篤化する可能性があるものと適切なケアによって予防可能な段階です。重篤事案は、救済キーワードのスコアリングによって即座に対応します。重視したいのは早期発見です。深刻化する前の段階で子どもを発見し、継続的にサポートすることで、重篤な状況に陥ることを防ぐ。 この「予防的見守り」の考え方は、現在社会全体で重視されている早期発見・早期ケアの流れに沿っています。たとえば、進路に失敗し挫折してしまいそうな子には「優先救済型見守り対応」を考えます。挫折を感じた時に発する可能性のあるキーワードを救済キーワードとして登録しておくことで、重篤化する可能性がある子どもに早期発見して対応することが可能となります。
